下腿用ライナーの選択
最大限に利点を引き出すために慎重にIceross®ライナーを選択する必要があります。適切な下腿用ライナーを選択いただくためには、下記のことを考慮してください。
1.断端サイズ
2.ユーザーの衝撃度
3.適合補助部品(パッドなど)
1.断端サイズ
採寸値に対応するIceross®ライナーサイズを使用します。採寸値のサイズ、または、サイズとサイズの間の採寸値であった場合にはすぐ下のサイズを選択します。採寸値よりも大きなライナーサイズや、小さすぎるライナーサイズは選択しないでください(例:採寸値26cmの場合は、25cmのサイズになります)。
注意 – Iceross®ロッキングライナー
ライナーサイズごとにアンブレラがあり、マトリックスと一緒に機能します。アンブレラとマトリックスの最適な機能は、正しいライナーサイズ選択かどうかによって決まります。間違ったサイズはユーザーに不快感や発汗、義足コントロールの低下を招く可能性があります。
2.ユーザーの衝撃度
衝撃度はライナーを選択する上で考慮すべき重要なことです。衝撃度はどれくらいの荷重をIceross®ライナーにかけるかに関係しています。
3. 適合補助部品(パッドなど)
Iceross®ライナーの形状は円筒状で丸い断端末をしています。多くの断端形状はこのデザインにて対応可能です。しかし、不整断端などでは皮膚とライナーの間が完全に適合しない場合があります。適合補助部品は不整断端の形状を整えるようデザインされており、Iceross®ライナーと併用していただくことができます。この過程は形状一致(ライナーの形状に適するように、断端形状を整えること)として知られています。
断端形状を評価する
・断端が円筒形の場合には、適合補助器具は必要ありません。
・断端が角ばった形状や断端末が平らな場合には、断端末に断端末と底の丸いIceross®ライナーを形状一致させる為のIceross»パッドを使用します。
・断端が円錐形の形状の場合には、正しい形状一致を行うためにディスタルカップの併用が考えられます。ディスタルカップはIceross®ライナーを装着する前により円筒形に近づけることを補助します。
・Iceross®ライナーサイズは、ディスタルカップを使用した上から採寸し選択します。
・断端末が球根状(足部離断、サイム、リスフランなど)の場合には、Iceross®ライナーの使用禁忌となりますので、オズールカスタマーサービス、販売店にお尋ねいただき、適切な解決方法を探してください。
4.形状
断端の遠位端から約30㎝上方の周径を計測し、チャートの横軸を参照します。縦軸と横軸の交点が明るい(薄い)グレーの場合は、スタンダード形状を推奨しています。暗い(濃い)グレーの場合は、コニカル形状を推奨しています。
注意:このチャートは選択の目安としてお使いください。実際には義肢装具士自身の経験を加味して選択する必要があります。