パシフィックニュース
モーリフト社研修報告
リフト・移乗用具
海外情報
2009-07-01
1.モーリフト社について
モーリフト社は20年以上前より、介助者の安全を第一に考えた移動用リフトの開発を行っています。
2007年には移乗用具メーカーGSI社を買収し、移乗の為の設備をトータルで提供しています。
モーリフト社外観
2.ノルウェーでの労働調査と移乗機器の設置義務化
医療スタッフの筋骨格系障害は、疾病による欠勤の原因の約50%を占め、また障害年金の約40%を占めています。
2003年の統計によると、ノルウェー国家の負担は約65億ドルです。
さらに、筋骨格系障害を負った従業員の代わりとなる人材の確保の問題が、雇用主にとっては更なる問題となります。
雇用主にとっては長期欠勤者が少ないほど、新たな人材確保に努めなくてよくなります。
その為、雇用主に対し、医療スタッフの身体への深刻な負担を避けるために必要な器具を設置することが、法律で義務付けられています。
又、設置のみならず、良い作業姿勢や正しい移乗方法を知る必要があります。
3.移乗中の受傷を予防する為に
介助者、医療スタッフが移乗をする際に筋骨格系障害の受傷を予防する為に下記のような動作・姿勢を避けなければならないと言われています。
マニュアルリフトを避ける
- 立位では、適切な状態であっても持ち上げる重量は25kgまで
- 何回も、または25kg以上のものを持ち上げる場合、補助器具の使用を推奨します
避けるべき姿勢や体の動き
- 前傾姿勢
- 傾いたり、ひねった姿勢
- 身体から遠いところで作業する
- 肩より上、膝から下の高さでの作業
- 身体に非対称に負担をかける
- 重たいものを動かす時に関節を極端な位置にする
- 予期しない、急激な動き
このような動きや姿勢を避けるために、移乗用具や電動リフトが必要になります。
4.対象者とケア評価
移乗する前に対象者の評価をすることが重要です。
対象者の機能レベルやケア評価を行った後、モーリフト社では下記のようなステップで移乗用具や電動リフトの機器決定を推奨しています。
- 立位をとる事ができる対象者:
握り手を確保する用具、回転盤、アクティブリフトを用いる
- 立位はとれないが、介助なしで座位がとれる対象者:
摩擦が低く滑りやすい移乗用具、アクティブリフトを用いる
- 立位も座位もとることが難しい対象者:
ベッド上での移動には摩擦が小さい移乗用具、移乗にはパッシブリフトを用いる
モーリフトスマート
5.モーリフト社の電動リフトについて
以上のような背景を基に、モーリフト社では介助者の負担軽減の為にさまざまな電動リフトを取り揃えています。
現在、日本で流通しているモーリフトの電動リフトは2種あります。
5‐1 モーリフトスマート
モーリフトスマートはコンパクトで機能性に優れた電動リフトです。
介助者負担の為に下記のような特徴があります。
軽量: 重量が25kgと軽量です(バッテリー除く)
保管: 工具を全く使わず折りたたみ、設置が出来ます。
折りたたむことで、省スペースでの保管が可能です。
安心安全の為に: 緊急停止機能、緊急降下機能、手動降下機能、アーム圧迫防止機能を設置。
対象者のケガやリフト自体の破損を防ぎます。
4点ハンガー:4点支持ハンガーとモーリフト社製スリングを組合わせることで、正しく快適な姿勢で対象者を懸垂できます。
5‐2 モーリフトクイックレーザー2
モーリフトクイックレーザーは座位からの立ち上がり、トイレ動作、立位訓練等に最適なリフトです。
傾斜のついた支柱により、対象者の自然な身体の動きを即し、立ち上がるを助けます。
大きく、自然に足にフィットする膝あてが立ち上がりを快適にサポートします。
又、脚部が電動で開閉でき、トイレやベットサイドで簡単に お使い入いただけます。
モーリフトクイックレイザー2
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