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新アンローダーシリーズ紹介と適応症例

装具

リハビリテーション

新アンローダーシリーズ紹介と適応症例

新アンローダーシリーズ紹介と適応症例について

川村義肢株式会社営業本部 町井利春(義肢装具士)

2016-10-17

硬性膝装具アンローダーワンが新しくなりました。アンローダーワンのリニューアルと並び、軽度の膝関節OA用のアンローダーフィット、膝関節軟骨術後のリバウンドカートリッジについてご紹介します。ナビゲーターはpostgresグループ川村義肢の義肢装具士!です。

はじめに

今回はラインナップが増えたアンローダーシリーズの紹介と適応症例についてご説明をさせていただきます。

 

アンローダワンと言えば、皆さんは変形性膝関節症(以下OA)に対する装具と考えるのではないでしょうか。間違いではありませんが、私は少し違います。私の場合は【膝関節に内反もしくは外反のモーメントをかける装具】と考えております。

何故か?それは、片側支柱と非伸縮ベルトによる効果で膝関節伸展時にスリーブ等の軟性装具ではなし得ない矯正を可能とするからです。簡単に言いますと、内側型OAの場合に膝が伸びた時にO脚変形をX脚方向へ引き寄せると言うことです。アンローダーシリーズの原理は全てここにあり、膝関節面の内側もしくは外側面の免荷と考えて良いのではないでしょうか。

 

上記の内容を念頭に、まずはアンローダーシリーズのご紹介にうつります。

アンローダーシリーズの紹介 

以前はアンローダーワン一点のみでしたが、Kellgren-Lawrence分類や治療過程で分けて考える事が出来るようになりました。保存療法で使用する場合は、軽度の膝関節症(グレード1)ではアンローダーフィット、中等度の膝関節症(グレード2,3)ではアンローダーフィットかアンローダーワン、重度の膝関節症(グレード4)ではアンローダーワン。

観血的療法として軟骨整復術後の免荷を目的としたリバウンドカートリッジと幅広い治療過程に適応出来る事が可能となりました。

アンローダーワン

初めに、お馴染みのアンローダーワンからご紹介いたします。こちらは装着感の向上として4点の変更点があります。

 

1. 大腿部パットの変更
従来品では、大腿部下腿部ともにズレ防止のシリコーンパットでしたが膝関節の屈伸時に剪断力が発生し皮膚トラブルがありました。よって、大腿部のパットを滑りやすい素材に変更し剪断力を軽減出来るようになりました。

 

2. 新機能スマート調節ダイヤル(BOAダイヤル)
従来品のラチェット式に比べ締付け時の強弱の微調整が簡単に出来るようになりました。

 

3. アリゲータータブの素材変更
従来品よりも薄手となり柔らかい為、装着時の嵩張りも少なく取り扱いがしやすくなりました。

 

4. X脚用の追加
以前まではO脚用の製品しか販売されておりませんでしたが、今回から新しくX脚用の製品も取り扱いが可能となりました。よって、逆足の製品を何とか装着頂いていた方にも満足いただける装着感を実現出来るようになりました。

 

上記4点の変更も加わり装着感が向上した為、是非ともご試着いただく事をお勧め致します。

1.大腿部パットの変更

2.新機能スマート調節ダイヤル(BOAダイヤル)

3.アリゲータータブの素材変更

アンローダーフィット

アンローダーフィット

軽度のOAや膝関節内部の組織に変形がある方にお勧めです。

スマート調節ダイヤル(BOAダイヤル)により、片手で簡単に矯正ベルトの調整が可能となります。ひとつのアクションで2本同時にベルトが調整出来るのが特徴です。296gと軽量です。しかし履き込みタイプとなる為、手指の変形がある方や浮腫が著明な方には不適応と考えます。軟性装具では効果が出にくいのですが、ハードブレースの装着に抵抗のある方には一度試着をして頂いければ嬉しいです。

アンローダーフィット

Self Application
(装着者向け)

リバウンドカートリッジ


リバウンドカートリッジ

マイクロフラクチャー術やモザイクプラスティ術等の軟骨整復術後のリハビリテーションの場面で効果が期待出来る新しい分野の装具です。アンローダーワンで採用されているBOAダイヤルやアリゲータータブに加え、外側支柱が取外し可能な両側支柱タイプとなります。膝関節屈曲伸展時の角度制限も0度、5度、10度、15度、30度と可能です。
重量も400gと軽量ですのでズレにくい作りとなっております。
 

余談ではありますが修理対応に関してもBOAベルトとヒンジ継手が完成用部品として認可を受けた為、部品単体の発注が可能となり継続したお客様への満足度向上に繋げることが可能となったことは大きな喜びです。

  

リバウンドカートリッジ

Self Application
(装着者向け)

Fitting Instructions
(義肢装具士向け)

アンローダーシリーズの適応症例 

冒頭でお伝えした通り疾患名で言うとOAが代表的です。OAは遺伝、加齢、性差等の一次性と外傷後等の二次性があります。他にも半月板損傷や靭帯損傷、化膿性関節炎や関節リウマチ、クル病等、O脚やX脚の症状を呈する疾患は様々です。装具は疾患名に捕らわれることなく症状に応じて提案することが重要です。よってここでは実際に適応となった事例を紹介いたします。

 

①中高年アクティブユーザー

中等度の変形はあるが人工関節の寿命を考慮した際に手術適応とならない比較的年齢層の若い方です。日常で生活は軟性装具を使用しているがゴルフ等のスポーツをする際に使用するケースです。疼痛を軽減し活動しやすい環境にすることで筋力低下を予防出来ます。

 

②社会的背景

働く盛りの方々で手術適応な変形のある方です。手術のために何週間も仕事を休めないという方に適応がありました。他にも宗教上の理由により手術が出来ないケースもあります。

 

③内科的要因

他の疾患により服用しているお薬や症状の為手術を受けれないケースもあります。こういった場合には保存療法が第一選択肢となる為、効果的な矯正が可能な装具が必要となります。

 

④非術側への使用

O脚の方は両側に症状を呈するケースが多く感じます。人工膝関節置換術(TKA/UKA)

高位脛骨骨切り術(HTO)の術後は非術側での荷重が必要ですが疼痛が強くリハビリが進まないケースがあります。こういった時にもスムーズな治療プログラム遂行の為使用するケースがあります。

 

⑤TKA後の膝関節動揺

数年前にTKAを施行された関節リウマチの患者で活動性が低下し筋力低下や靭帯が伸びたことによりO脚症状が再現したケースです。再置換術が困難な事例であった為アンローダーワンの装着となりました。

 

⑥義足使用者、片麻痺患者の健足

どちらの症例も患足への荷重が苦手な方をよく目にします。こういった事例では健足に依存するケースが多く、負荷が大きい為疼痛に悩まれている方は少なくありません。長期的に見て健足はとても重要な為、早期からの提案をする事が必要と考えます。

 

⑦骨壊死

疾患名になってしまいますが保存療法が選択されるケースが多く、非常に効果的な矯正をかけることが必要な事例です。半年前後の使用期間を要しますが壊死部分をしっかりと免荷する事により完治するケースもあると聞きます。

 

 

 

明日へのサポート

他にも、様々なシーンで適応となるケースがあると思います。適応しているのか迷った時にはパシフィックサプライ㈱にご連絡頂ければご試着可能な見本品をご持参いたします。

 

最後に、近々リバウンドデュアルと言う靭帯の不安定性を機能的にサポートする装具がラインナップに追加されます。長さ調整が可能という特徴的なハードブレースです。今まで適応にならなかった膝関節幅が7.6~8.9cmと非常に細い方にも適応となる為、スポーツをされる小中学生にも使用可能と考えます。


今後もラインナップの追加や装着感向上となる仕様変更を経て、より満足度の高い商品になるアンローダーシリーズに期待します。


Fit for Everyday Living (US)

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