パシフィックニュース
平昌オリンピック公式サプライヤー【バウアーファインド】活動レポート①
装具
スポーツ
パシフィックサプライ株式会社
事業開発本部事業推進部装具事業グループバウアーファインド・スポーツ装具係
2018-05-15
オリンピックでは、参加する全選手を対象に、公式に装具製品・適合サービスを提供する「公式サプライヤー」
が存在します。
2018年2月に韓国・平昌で開催された冬季オリンピックで、装具では唯一の公式サプライヤーとして、
IOC（国際オリンピック委員会）に選ばれたのがバウアーファインド社。
バウアーファインドの製品やサービスが、平昌オリンピックという世界トップクラスの選手の晴れ舞台の裏で、
大会の成功をどのように支えたのか。報道などではあまり表に出てこなかった活動を、２回に分けてお伝えします。
はじめに～夢の舞台で輝く選手を支えた、もう一つのストーリー～
スポーツにケガはつきもの。
さまざまなスポーツの大会で、医療関係者が各国代表団の一員として自国の選手を支援しています。
しかし、ケガをした選手を適切にサポートするためには「医療関係者」というマンパワーともに、装具やサポーターと
いった「補装具」が不可欠です。
1回目は、バウアーファインド社の主な活動概要についてご紹介していきます。
世界を代表する医療機器メーカー「バウアーファインド」
バウアーファインド社は、当社が日本における装具やサポーターの販売代理店を務める、ドイツの世界的メーカーです。
1929年に、ドイツのチューリンゲン州ツォイレンローダ＝トリーベス市に医療用コンプレッションストッキングの
製造会社として設立。
世界で初めて医療用コンプレッションストッキングの量産化に成功した企業です。
その後、軟性装具、足底装具材料、義肢パーツ、整形外科靴など事業を拡大し、幅広い製品の開発・製造を行い、
ヨーロッパ外の市場への流通体制も確立した世界を代表する医療機器総合メーカーへと発展しました。
ドイツ国内で認められたその品質は、国際的にも高く評価され、米国NBAや独ブンデスリーガをはじめ、さまざまな
スポーツのトップリーグで活躍する著名選手が、バウアーファインド製品を愛用しています。
バウアーファインドは、2001年からドイツ代表チームへサポートを開始。
2010年のバンクーバー大会以降は、オリンピック・パラリンピック公式サプライヤーに選出され、ドイツだけでなく
世界各国から参加した全選手を対象に製品・サービスを提供し、無償サポートを行っています。
バウアーファインドが誇る技術担当者たち～6か国から17名の精鋭が集合～
数多くのドラマを生んだ「平昌オリンピック」の熱気と歓喜を記憶している方も多いと思います。
92の国・地域から2,925選手がエントリーした、冬季オリンピックとしては過去最高の規模の大会でした。
長けた技術担当者として、17名の男女がドイツ、
オーストリア、オランダ、ベルギー、スペイン、リトアニア
より平昌に駆けつけ、製品と幅広い装具サービスを提供しました。
万全の準備を整えて、あとは開催を待つのみ
そのうち4名が先行隊として、2018年2月1日の開村予定に先駆けて2つの選手村に到着しました。
1月下旬の平昌の気温は、なんと氷点下17℃。
暖房システムもまだ整わない凍てつく空気の中で、開設準備に一から追われました。
できたばかりで人気もなく、がらんとした空間が広がる2か所の総合病院内の装具サービスステーションに診察台や
机を配置し、作業スペースには切削機械や工具を設置して、選手を迎える体制を整えます。
倉庫には、ドイツから送ってきた製品が大量に運び入れられ、次々と棚に積み上げられていきました。
一方、スタッフは病院内の設営と同時に、世界各国から集結した医師や理学療法士に対して、バウアーファインドの
製品情報や適用する疾患、可動範囲、使用方法などのトレーニングを行います。
事前トレーニングのおかげで、選手村内に急造された医療関係者チームが協力して、最高の製品とサービスを提供する
体制が整いました。
ケガをした選手が訪れた際に、医師が診断を下して適切な製品を選択し、装具士が選手にその製品の機能や正しい
装着方法を教え、その場で選手に適合させることができるようになったのです。
今回、ドイツから韓国に送られた製品点数は実に5,000点超。
オリンピックのオフィシャルサポーターとして、装具、医療用加圧ストッキング、サポーター、足底装具といった
さまざまな製品について、幅広くサイズを揃え、万全の態勢で大会の開催を待ちわびました。
山と海、2つの選手村で全15競技における装具サービスを提供
平昌オリンピックで設けられた選手村は2箇所。
1つは氷上競技（スピードスケート、アイスホッケー、フィギュアスケート、カーリングなど）が主に開催される
海岸沿いの室内競技場の近くに。
もう1つは、雪上競技が行われる平昌の山の中の屋外競技場付近です。
競技の種類の違いで、ケガの傾向もそれぞれの村で異なります。
スキーやバイアスロン、スキージャンプ、スノーボード、ボブスレーといった雪上競技の危険度は、氷上競技より
高いと一般的に言われています。
雪山の屋外競技場で戦う選手たちは、1つでも上の順位を狙って極限の状態で攻めていきます。
本番前の練習や予選の段階から、斜面やコースからの落下や着地失敗などで、ケガをする可能性が少なからずあります。
結果として、15競技すべてでバウアーファインドの製品とサービスが必要とされました。
また、特定の競技に合わせて希望通りに製品をカスタマイズすることもありました。
多くのアスリートに必要とされたバウアーファインドの製品とサービス
17日間にわたる大会期間中、朝7時から夜11時までの間、オリンピック選手村の総合病院には入れ代わり立ち代わり
選手が訪れました。
その間、バウアーファインドの製品・サービスを求めたアスリートの数は51の国から来た500名弱。
サポート回数は装具、加圧ストッキング、足底装具などで900回を超え、急性のケガだけでなく、古傷が問題になった
場合の処置、その他何らかの問題・兆候が現れた場合にも私たちの製品が使用されました。
ケガの中でも、特に膝、背中、足首や手を負傷するケースが目立ちました。
中には、十字靭帯や側副靭帯の断裂、肩の脱臼や、骨折など大きなケガを負った選手もいました。
バウアーファインドの装具やサポーターはそういった部位のケガに対応できます。
オーダーメイドの足底装具を作製するなど、より個々の
選手の症状に合わせた対応も行いました。
何百人もの大きな選手団で参加した大国の選手だけでなく、モロッコやメキシコのスキーヤーなどわずか数名の小さな
代表チームの選手たちも、もちろん選手村で同じサービスを受けることができます。
2020年東京オリンピックに向けて
選手の夢の舞台をサポートできたことは、私たちにとって大いなる喜びです。
それも、国際オリンピック委員会ならびに平昌組織委員会と協力的なパートナーシップを維持することができたおかげです。
2020年に夏季オリンピックが開催される東京、そして
2022年の冬季オリンピック開催地の北京の両関係者が、平昌オリンピック選手村の総合病院を訪れ、バウアーファインドの整形外科技術サービスセンターを熱心に視察されました。
この大会のバックヤード部分の視察が、将来のオリンピック大会の成功に向けた準備に大いに生かされることでしょう。
世界が認めるオリンピック品質～日本でも多くの方に喜んでいただいています～
この度、バウアーファインドは、オリンピックに出場する超一流のアスリートの高い要求にこたえられる製品とサービスを
提供することができました。
これはつまり、バウアーファインドの製品が、一般の人々の趣味やスポーツ、日常生活、仕事などで役立つ高い品質を
持つということに他なりません。
オリンピック選手のサポートに使用したものと全く同じ製品が、世界各国に流通し、実際に店舗に並んでいます。
コンプレッションソックスをはじめ、膝や肘、手首、足首、大腿部、肩などのサポーター、インソールなど幅広い
ラインナップが日本でも揃えられています。
下記サイトにおいて、バウアーファインド製品の情報や販売店舗をご確認いただけます。
ぜひオリンピック品質の製品を、ご自身で体感してみてください。
（編集）スイッチ・オン 平野亜樹
【参考】バウアーファインド関連サイト
取扱店舗一覧
【URL】http://bauerfeind.p-supply.co.jp/shoplist/
Web販売ページ
【URL】
https://www.amazon.co.jp/s?marketplaceID=A1VC38T7YXB528&redirect=true&me=A2BI4P62Z0J0XJ&merchant=
A2BI4P62Z0J0XJ
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