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パシフィックニュース

ハートリーフレスト ~トイレに座って排泄をしたい~

補助器具

ハートリーフレスト ~トイレに座って排泄をしたい~

松下 功(高知市在住 ご利用者様)

2011-10-01

導入に至るまで

息子の光(中学2年生 脳性まひ痙直型)は自力で座ることができず、トイレがとても困っていました。親が抱えてトイレで尿はできても便となると、伸展パターンの緊張のため腹圧がかかりにくく、便秘がちでほぼ浣腸に頼っていました。言葉はなく、発声と目線での意思表示なので排泄の訴えが判りにくく、出るまでずっと親が抱えて、座ることはできません。

養護学校ではトイレチェアーに座って成功し、排泄の訴えも出てきていることを先生から聞き、ポータブルトイレを考えていましたが置く場所に困ります。自宅のトイレに備えつけられて光が一人で姿勢を保って座ることができ、家族と共用使用にも困らないものを探していたところ『ハートリーフレスト』を紹介していただき2年前に設置しました。

導入後の効果

便秘からの解消
設置前は便秘が4~5日になることも良くあり、ひと月に3、4回浣腸をしていた時期もありました。現在は大体2~3日に1回の間隔です。便秘が5日くらいになることもたまにありますが、浣腸をすることなく解消します。ただし、設置するのと同じ時期に緩下剤を飲み始めたので、ハートリーフレストのみの効果とは言えません。しかし、座ることでお腹に力を入れて気張ることが増えました。何より浣腸の苦痛が減りました。

排泄の訴え ~意思疎通の喜び~
学校の先生から報告はありましたが、設置前は自宅でオムツへの排泄があっても訴えらしきものはありませんでした。最初は時間をみてトイレに座って少しずつ成功するうちに、オムツに出ると呼ぶようになりました。最初は半信半疑でしたが、しつこく呼ぶ時に「そうかな?」と思ってトイレに行くと成功することが増え、今では尿も便も大体は排泄前に訴えるようになりました。
トイレに座って5分くらいの間には出るので、一人で座ることはしていません。前から訴えていたのに気がつかなかっただけかもしれませんが、トイレに座ることが容易になり回数も増え習慣化した効果だと思っています。なにより、言葉の話せない息子と意思疎通ができたことがとても嬉しく、設置する前より、ほめる機会は確実に増えました

思わぬ経済効果も・・・・
排尿のリズムがつき、寝る前に排尿をすると朝起きるまで、オムツに排泄することがなくなりました。オムツ1枚の単価は65円ですが1年間で試算すると夜間に使用するオムツ代だけで23,725円の節約になります。昼間使用する枚数も減っています。細かいことですが・・・・・

今後に向けて
ハートリーフレストは調整がきき、成長に合わせることが可能です。いま体重は16kg位なのでトイレに座らせる負担も少ないですが、これから成長と共に、入り口の狭いトイレに座らせる負担が大きくなっていきます。使い続けていくためには連れて行って座らせる工夫も考えなければと思っています。

設置状態1

写真1
手すりを上げている状態

写真2
ポスキー便座を設置

写真3
手すりを下げた状態

写真1

写真2

写真3

設置状態2

写真4
姿勢保持の為ハーネス着用。身体を支え前傾姿勢を保つ

写真5
足置きを使い調整

写真6
リラックス目的でクッション(ラッサルクッション)を使用

写真4

写真5

写真6

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