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パシフィックニュース

有限会社 山形義肢研究所のBAUERFEIND SHOPフランチャイズ事業のご紹介

義肢

有限会社 山形義肢研究所のBAUERFEIND SHOPフランチャイズ事業のご紹介

パシフィックサプライ株式会社 事業開発本部
筏 政人 (義肢装具士)

2023-02-15

はじめに

2021年6月15日、BAUERFEIND社の日本国内初の旗艦店として、東京・御茶ノ水にBAUERFEIND FLAGSHIP TOKYOをオープンしました。高品質な製品とサービス、ここでしか得られない独自体験を提供することで、すべてのお客様の健康とスポーツライフを支え続けることをコンセプトとしており、ドイツ本社のトレーナーから直接教育を受けたスタッフが、身体状況の相談・的確な製品選択・正確なフィッティングを行うだけでなく、さまざまな情報提供やお客様同士の交流の場を提供いたしております。
 
BAUERFEIND FLAGSHIP TOKYO
https://bauerfeind.p-supply.co.jp/flagship-tokyo/
 
開設から1年半、多くのお客様から支持を得られたことから、このようなFLAGSHIP SHOPを全国に展開していきたいという想いをいだき、全国の義肢装具士の専門性をあらたに活かせる場所として、義肢装具製作所様にフランチャイズ店としての展開をお願いしてきました。
 
今回はこれにいち早くご賛同いただいた有限会社 山形義肢研究所様の取り組みについてご紹介いたします。
 
 

有限会社 山形義肢研究所様について
 
“四季折々の自然の景観が美しい蔵王連峰と母なる最上川から流れる雪解け水によって豊かな大地を育んだ山形市に1953年、山形義肢研究所は創業しました。
創業者の植松茂は当時、宮城県で働いていましたが、愛する妻の育った故郷の山形に義肢装具製作施設が無く、多くの人々が困っていることを知り、『山形の人々の健康と幸せをサポートし、一人一人が笑顔ある未来を切り拓いていける地域にすることこそが、自分がなすべき事業なのではないか』と考え事業運営を開始いたしました。”

 
山形義肢研究所様のHPより
https://yamagatagishi.com/

BAUERFEIND社製品の取扱いのきっかけ
取締役常務 植松 茂也 様

BAUERFEIND社製品の積極的な取扱いのきっかけは、従来の義肢装具事業に限界を感じたことが最も大きなきっかけでした。当社では医師からの指示のもと、義肢装具、既製品、自社開発製品の適合、販売をしておりますが、病院からの指示ではなく、自ら物を売り込むことの難しさを感じています。また、保険、手帳といった医療福祉の財源には限りがあることから、自費市場の可能性と必要性を感じていました。BAUERFEIND社を選択した理由は商品力でした。自分が、実際に使用したときに製品の良さを実感したのがきっかけです。

フランチャイズ事業実施の理由

商品力が強いBAUERFEIND社製品は実際に試着してもらうことでお客様にご理解をいただけるため、製品を用意し試着ができる環境を整える必要性を感じたことが大きなきっかけでした。そのためパシフィックサプライ様が提供するフランチャイズ事業を実行することにしました。展示用什器や試着サンプルは貸出いただけているので初期費用負担も少なく、非常に始めやすい点も魅力でした。
実際、ご試着いただくとかなりの方がご購入に至ります。

BAUERFEIND社製品の取扱い後の変化

フランチャイズ前からBAUERFEIND社製品を販売していましたが、フランチャイズをはじめてから従業員の意識が変わり、自ら商品を提案して販売するケースが増えました。
BAUERFEIND社製品は他社製品と異なり、高機能でさまざまなメカニズムがあるため義肢装具士としての説明・採寸・フィッティングの力量が求められ、製品と義肢装具士の親和性の高さを感じています。

有限会社 山形義肢研究所の販売方法の紹介
義肢装具士 阿部 伸乃介 様

BAUERFEINDサポーターの販売方法について

一番多いのは、治療が進みハードブレースなど治療用装具を外せるようになってからの、再発予防・不安感解消のために、サポーターの自費購入を提案、販売することが多いです。
 
提案のタイミング
・術後の装具であれば納品時に提案します。治療が進み日常生活復帰後の、再発防止・不安感解消のために実際に購入された事例などを紹介してご提案します。アキレス腱断裂など再発率の高い疾患には、特にお勧めしています。
・O脚などの変形性膝関節症の方の膝に対するインソール製作の場合は、すでにドラッグストアなどで購入された膝サポーターを持っている方も多いため、採型日当日に、より機能性が高く効果が見込めるゲニュトレインを紹介。希望されたらサンプルをご試着いただき、使用感やサイズを確認します。
・足部の疾患によるインソール製作の場合は、アーチサポートの入ったソックスをインソールの効果を高めるように、併せて提案することもあります。
・現在は、病院退院後に改めてアプローチするケースは多くありません。来店イベントを実施したり、地域のイベントへ出展をする機会が徐々に増えております。

共通するヒヤリングの重要性
・医師の処方装具のご説明に加えて、患者様の日常生活復帰後のヒヤリングをしっかりと行い、義肢装具士としての医学的な知識をもとに、必要なサポーターの提案をいたします。

BAUERFEIND社製品の良さ

一枚のネオプレーンの生地で製作したサポーターとは違い、フラットニット製法で糸を編み込んで作っているため、フィット感は非常に良いです。
場所によって、編み込み方を変えているため、全体に適切に圧がかけられる点も良いと思います。
また、シリコンのパッドが、複雑な関節の動きにしっかり追随するので、痛みの軽減につながっています。
極力ベルトを用いない仕様は、筋を締め付けずに筋力の低下を避けられる点も、患者様が受け入れやすくなっています。
 
問診のような雑談から、治療後のお仕事、山登りやゴルフなどの趣味を含めた日常生活への復帰後のご提案を行います。
塗装業の方が、腕が疲れるので、とアームスリーブを購入されたケースもございました。

義肢装具士として可能性を感じること

義肢装具士は医学的な知識をもとに、義肢や装具を製作、適合させることを業務としています。
患者様の仕事や生活状況、趣味などをヒヤリングして、ケガから日常生活に復帰後、不安なく、より快適な生活を送るために、筋骨格や疾患とサポーターを結び付けて提案ができると思います。
 
さらに、受傷された方に対して病院で装具を提供するだけではなく、
一般の方で病院にはかかっていないけれど、体の痛みに困っている方もお客様になりうると考えています。
サポーターの知識を深めて、医学的な知識、臨床での経験をもとに、義肢装具士が一般の方にサポーターを提案、選定、適合していくことにも大きな可能性があると感じています。
 
医療に係わる国家資格を持つ義肢装具士として、人の生活の背景をしっかりと聞き出し、さまざまな提案をしていくこと。
義肢装具士の認知度を上げて、その仕事を広く知っていただくことが、今後やっていきたいことです。

今後の展望

現在の市場環境のみでは限界を感じるため、さらなる自費市場の拡大が必要になると考えています。義肢装具士には他の職種にはない強みがあり、スポーツ分野、予防医療(健康増進)など活躍できるフィールドが非常にたくさんあると思います。
BAUERFEIND社には老若男女さまざまなニーズに対応する、多様な製品がありますので、お客様にお喜びいただける可能性が広がると思い活動しています。

最後に

今回は有限会社 山形義肢研究所様による、BAUERFEIND FLAGSHIP SHOP フランチャイズの取り組みについて、ご紹介いたしました。
 
今後も、BAUERFEIND社製品を全国の多くのお客様に知っていただき、お客様にとって身近で頼りになる、健康・スポーツライフを支え続けられるお店として各地へのショップ展開を行う予定です。

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